日本脳炎

日本脳炎は標準的には3歳から接種ですが、日本脳炎患者が発生した地域等に居住する場合、日本脳炎流行地域（中国、東南アジア）に渡航する場合は生後６か月から接種できます。詳しくは日本小児科学会の「日本脳炎罹患リスクの高い者に対する生後6か月からの日本脳炎ワクチンの推奨について」をご参照ください。

当院では1歳以上の接種になります。1歳未満は行っていません。

第１期：生後６－９０か月に至るまで（標準では３歳から４歳に達するまでの期間）。

１－４週間間隔で２回接種します。

第１期追加接種：初回免疫後おおむね１年後（６か月以上の間隔）に一回接種します。

第２期：９－１３歳未満に１回接種します。

接種後３日以内に発熱、咳、鼻水、注射部紅斑がみられることがあります。

ごくまれに２週間後ころ急性散在性脳脊髄炎（ADEM）など重症な副反応の報告もあります。

日本脳炎ウイルスによる脳実質の感染症です。ヒトからヒトには直接感染しません。感染した豚の体内でウイルスが増殖し、それを蚊が媒介してヒトに感染します。

ほとんどの場合感染しても無症状ですが、６－１６日の潜伏期間のあと、高熱、頭痛、嘔吐、けいれん、意識障害などの症状が現れる急性脳炎を発症することがあります。脳炎になった場合致死率は２０－４０％、後遺症が残る割合は３０－５０％と言われております。

確立した治療法はなく、症状に合わせた対症療法しかありません。